糖尿病専門医試験~併発症~

勉強
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こんにちは。Emi(@Emi07033909)です。

糖尿病専門医試験対策に糖尿病専門医ガイドブックから、重要事項や、過去に出題された内容をまとめてみました。

参考文献は糖尿病専門医研修ガイドブック第8版からです。

間違いなどあるかもしれません。参照は自己責任でお願いいたします!

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感染症

糖尿病では細胞性免疫が低下する。免疫グロブリンは正常。

  • 口腔・食道カンジダ
  • 鼻脳ムーコル症:50-70%が糖尿病。DKAがリスク。高血糖→ムーコル発育阻害因子↓浸潤媒介受容体↑副鼻腔炎、失明を伴う眼筋麻痺、蜂巣炎を伴う眼球突出。口蓋・鼻甲介黒色壊死⇒炎症が脳に波及。治療はアムホテリシンB
  • 悪性外耳道炎:頭蓋底骨髄炎、脳神経浸潤。緑膿菌。顔面神経麻痺。治療はCPFX
  • 結核 注意:リファンピシンは糖尿病薬の代謝↑=血糖コントロール悪化しやすい
  • 黄色ブドウ球菌性肺炎、グラム陰性桿菌肺炎、レジオネラ肺炎
    • 予防肺炎球菌ワクチン 64歳以下PPSV23, 65歳以上で再接種を
  • 気腫性胆嚢炎:C.perfringens 高齢男性。腹部触診で捻髪音
  • 感染性腸炎:サルモネラ、カンピロバクター、リステリア
  • 無症候性細菌尿、真菌性膀胱炎(カンジダ)気腫性腎盂腎炎(大腸菌、プロテウス)、気腫性膀胱炎:女性に多い。
  • 足感染・骨髄炎
  • 壊死性筋膜炎
    • TypeI嫌気性好気性混合感染。DMでは下肢のTypeIが多い
    • TypeII S.pyogenes,β溶血性連鎖球菌
  • Fournier壊疽:肛門周囲~会陰。男性
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NAFLD

単純性脂肪肝+NASH(1-2割)

アルコール摂取量は男性<30g/d, 女性<20g/d

健診の男性40%,女性20%がNAFLD、女性ではNASH進行率高い。

肝癌の原因:40%NASH

劇症肝炎では糖放出↓=低血糖に注意

病態

肝臓脂肪化 肝細胞風船化 

60%が脂肪組織由来のFFA、25%がdenovoTG合成、15%食事由来FFA⇒内臓脂肪蓄積がリスク。

Glu→ChREBP, ins→SREBP-1cを活性化させてdenovo促進する

PNPLA3igene mutation、20%でANA(+)

GH分泌不全→NASH↑、PCO→NAFLD↑、エストロゲンrecモジュレーター、アロマターゼ阻害薬→NAFLD↑

検査

慢性肝疾患疑い:Plt<15万,AST>ALT(NAFLDではALT優位だが線維化が進行すると逆転する)

GA>HbA1c(蛋白産生↓=alb半減期↑=GA↑)

ヒアルロン酸、4型コラーゲン、7S, PIIIP, M2BP Fib4 AST*age/(Plt*√ALT)

病理

Matteoni病理分類

  1. 脂肪化のみ
  2. 脂肪化+小葉内炎症 ~ここまでが単純性脂肪肝~
  3. 脂肪化+肝風船様腫大ballooning ~ここからNASH~
  4. 脂肪化+肝風船様腫大+Mallory小体 or fibrosis
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Erectile dysfunction

endothelial dysfunction eNOS↓=NO↓=GC↓cGMP↓=Ca↑弛緩↓(本来は陰茎海綿体平滑筋弛緩で勃起)

さらに進むと、副交感神経(海綿体神経障害)nNOS↓海綿体平滑筋萎縮、線維化=静脈溢流性ED

精巣テストステロン↓=late onset hypogonadismia

原因:血管性>神経性

治療:PDE5i (血管性80%奏功、神経性には効きにくい)だめならテストステロン筋肉注射

薬剤性:サイアザイド、スピロノラクトン、Cablocker, βblocker, 精神病薬、スルピリド、メトクロプラミド、シメチジン、スタチン、フィブラート、ステロイド、抗ヒスタミン、ピオグリタゾン、NSAIDs

骨病変

骨細胞障害、尿糖排泄に伴い、尿中Ca排泄↑骨吸収亢進

DMで発症リスク↑:手根管症候群( 2-4指しびれ)、CIDP

サルコペニア

骨皮質多孔性

  • 骨格筋量(by体液量(インピーダンス法、DXA法))の低下
  • 筋力の低下(by握力)
  • 身体能力の低下(by歩行速度)

病態

加齢に伴う性ホルモンの変化,IGF-1 やインスリン作用の低下(インスリン抵抗性),糖質コルチコイドの作用増加,蛋白質などの栄養摂取不良, 骨格筋量の低下や骨折などによる運動機能低下による 廃用,等が複合的に関与。筋合成にはインスリンが必要であるが、糖尿病患者ではインスリン不足に加え、筋肉の合成能力が低下しているためサルコペニアを生じやすい。高血糖状態ではエネルギー産生のため筋肉が分解され、よりサルコペニアを生じやすい。予防法には糖尿病患者では肥満の是正や薬剤等による骨格筋でのインスリン作用の増強、蛋白質・アミノ酸の十分な摂取,レジスタンス運動の実践がある

骨格筋はインスリンによりグルコースを取り込み、エネルギーとして利用したりグリコーゲンとして貯蔵。サルコペニアで筋肉量が低下するとインスリンによるグルコースの処理低下=インスリン抵抗性。また筋量の低下に、身体活動が低下するとさらに糖脂質代謝が低下する。

骨粗鬆症

ビスホスホネートやRANKL抗体を。骨形成↓ではPTHやスクレロスチン抗体を使用する

Dupuytren拘縮

手掌腱膜の線維化と肥厚。屈曲障害

糖尿病性手症候群DHS

関節可動域制限Limitedjointmobilitysyndrome;LJM手が分厚く、堅く、蝋様。prayer sign 指と手のひらを合わせられない。

Charcot関節(神経関節症)

神経障害が原因で破壊性の関節症をおこす(無知覚の外傷、神経障害による血流A-Vshunt不均衡、運動神経障害による内在筋麻痺趾変形)

部位は中足部、Lisfranc関節、Chopart関節、足関節

⇒hammer toe, claw toe、pes cavus 凹足 足の甲が高くなる hallux rigidus 強剛拇趾MP変形 charcot足 扁平外反、船底型

肩・手症候群shoulder-hand syndrome

肩の癒着性被膜炎( frozen shoulder五十肩)

その他骨化過剰症:播種性特発性骨増殖症DISH 椎体硬化 可動域は保持。 GH/IGF-1↑

歯周病

歯周組織(歯肉,歯根膜,歯槽骨,セメント質)が,デンタルバイオフィルムにより引き起こされる慢性炎症により破壊される。

6番目の合併症といわれる。

グラム陰性偏性嫌気性菌。高感度CRP>500. 歯周病治療でHbA1c改善

歯間清掃と定期受診

血糖コントロールが不良であるほど, 歯周病罹患が重度で,歯周病がより進行し,歯を喪失しやすい。

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