こんにちは。Emi(@Emi07033909)です。
内分泌専門医試験対策に内分泌代謝科専門医研修ガイドブックから、重要事項や、過去に出題された内容をまとめてみました。
最新の対策は数年分の学会誌を読んでおきましょう。
参考文献はこちらです。
内分泌専門医に絶対合格したい人はこちらも必須です。
間違いなどあるかもしれません。参照は自己責任でお願いいたします!
下垂体
下垂体障害頻度
ACTH(84%)>TSH>LH/FSH(70%)>GH>AVP>PRL
腫瘍圧迫ではGH→LH/FSH→TSH→ACTH→PRLと経時的に低下する
Sheehan症候群
妊娠出産大量出血、下垂体梗塞性壊死。
TRH 刺激→PRL 低下。
acute T1 high T2 low 造影効果なし→chronic empty sella様
リンパ球性下垂体炎
女性 前葉炎は妊娠末期、分娩直後。
20%で尿崩症 DI
併存症:橋本病、Addison病、1型糖尿病
下垂体肥大, early and well enhancement
下垂体茎断裂症候群
骨盤位分娩、手術、外傷:=異所性後葉
IgG4関連疾患
Mikulicz病 | Sjogren syn. |
唾液腺、涙腺腫脹>乾燥 | 腫脹<乾燥 |
IgG4>135IgG4陽性形質細胞>10/HPF(IgG4/IgG>40%) PSL 良く効く。男性に多い。 | 難治 |
IgG4関連漏斗下垂体炎ADH→ACTH→LH/FSH→TSH→GHで障害 続発性副腎不全=好酸球増加 | |
併存疾患:肥厚性硬膜炎、Riedel甲状腺炎、間質性肺炎、自己免疫性膵炎、硬化性胆管炎、尿細管間質性腎炎、後腹膜繊維症、偽リンパ腫 | 併存疾患:関節炎、橋本病、間質性肺炎、1型尿細管性アシドーシス、汎血球減少、悪性リンパ腫、レイノー症状 |
ACTH単独欠損症
男性(女性の男性ホルモンはACTH依存性に副腎から産生されるため、ACTH分泌不全で腋毛や陰毛の脱落が起こる)
T-PIT遺伝子変異;ACTH細胞の特異的転写因子
GH↓/TSH,PRL,LH/FSHの軽度↑は副腎機能低下の改善により正常化する(コルチゾールが内因性にGH+やTSH,PRL,LH/FSH-に関わっている。)
下垂体萎縮、empty sella
頭部外傷・脳血管障害
受傷後20-40%に下垂体機能低下
急性期は一過性が多いが、コルチゾール<7.2mcg/lであれば補充を検討する
下垂体卒中
頭部外傷、抗凝固療法開始後、巨大腺腫に対してカベルゴリンやブロモクリプチン内服後、下垂体機能負荷試験
macroadenoma>1cm TRH, LHRH試験で下垂体卒中が起こりやすい
前葉障害50%, 後葉障害10%
動眼神経麻痺:視機能障害は80-90%で回復する
hypothyroid→TRH↑→TSH↑PRL↑(<100)⇒下垂体腫大
empty sella
多産、女性が8割
トルコ鞍隔膜の脆弱性のためクモ膜が陥入、髄液成分下垂体圧迫、非薄化。→ストレスで肥満や頭痛症状
SITSH
甲状腺中毒症だけれどTSH正常
⇒TSHomaまたはRTH
抗T4/T3/TSH抗体を測定する。
- TSH抑制=デキサメタゾン、ドーパミン、ソマトスタチン
マクロTSH血症
FT4→、TSH↑
TSH-IgG>100kDa=生物活性は低い。→PEG法で測定
遊離TSHが正常であれば薬物治療は不要
TSHoma
びまん性甲状腺腫大, 80-90% macroadenoma=視野障害、頭痛。TSHと下垂体腫瘍の大きさは相関がない。TSH値で大きくなるのは甲状腺や甲状腺腫瘍。
TSHα>β SHBG(sex hormone bingding globulin)↑
30%でGHまたはPRLを同時産生
TRH負荷試験でTSH無~低反応。ソマトスタチンでTSH抑制
T3試験で抑制
抗甲状腺薬は禁忌。治療は手術(TSS) またはソマトスタチン、ドーパミン作動薬
RTH 甲状腺ホルモン不応症
refetoff syn.
常染色体顕性遺伝 85-90% TRβ異常(TRα normal) SHBG↑
その他、MCT8(T4→T3輸送異常)、SBP2(Na-I symporter 代謝異常)異常がある
- 下垂体型:下垂体TR障害のみ=TSH↑=甲状腺機能亢進
- 全身型:全身臓器のTR障害=甲状腺機能低下
小児では発達障害やADHD
TRH試験でTSHが正常~過剰反応、ソマトスタチン試験 無~低反応。
抗甲状腺薬、手術は禁忌。治療は対症療法、遺伝カウンセリング
プロラクチン
PRL↑
- 薬剤:三環系抗うつ薬、 H2blocker/制吐剤/抗精神病薬 ハロペリドール、レセルピン(D2 rec block), エストロゲン製剤
- 睡眠、ストレス、妊娠、性行為、乳頭刺激、肝硬変、甲状腺機能低下(TRH↑)
- 手術・外傷・火傷・帯状疱疹などの胸壁疾患でPRL↑する
- CKD=クリアランス低下
- 肺癌、腎癌=異所性プロラクチン産生腫瘍
マクロPRL↑ PRLに対するIgG抗体との複合体=クリアランス低下。ただし生物活性は低く治療は要しない (マクロTSHもある)
まずは妊娠を否定⇒それでもPRL>20 なら上記鑑別していく。薬剤性であれば2週間休薬するともとに戻る。
PRL↓
プラミペキソール D2受容体+ = PRL↓
PRLoma
>200ng/ml 値と大きさが相関する、TRH試験、GHRP-2試験で反応しない
PRL↑GnRH↓視床下部性性腺機能低下 男性でも骨粗鬆症、性欲低下、ED
治療はカベルゴリン 0.25mg max 1.0mg 奏効率80-90% だけれど再発が20%でみられる。パーキンソニズム改善、甲状腺機能低下
副作用:弁膜症 心臓エコー 急性:下垂体卒中、髄液鼻漏、妊娠に伴う腫瘍増大
カベルゴリンはブロモクリプチンに比べて、半減期長い、PRL抑制効果大、腫瘍縮小↑けれど副作用は多い
妊娠時は薬剤中止、またPRLは測定不要、microadenomaは大きくなりにくい
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