糖尿病専門医試験~疫学~

勉強
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こんにちは。Emi(@Emi07033909)です。

糖尿病専門医試験対策に糖尿病専門医ガイドブックから、重要事項や、過去に出題された内容をまとめてみました。

参考文献は糖尿病専門医研修ガイドブック第8版からです。

間違いなどあるかもしれません。参照は自己責任でお願いいたします!

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疫学

  • 小児1型 フィンランド60 日本2.25  (30倍)
    • 日本の罹患数 女性>男性、ピークは思春期
  • 成人DM 有病率9.3 IGT 7.5% 65y~20%
  • 心血管死亡リスク IGTから上昇 特に食後高血糖が重要
  • DECODE, DECODA(asia) 心血管リスクFPG>126, PG>140

視覚障害

  1. 緑内障
  2. 網膜色素変性
  3. 糖尿病網膜症(HTN、糖尿病合併妊娠、脂質異常症、貧血でも原因になる)

腎症

腎症なし50%, 微量alb40%,マクロalb10%

透析導入 1位糖尿病性腎症

病理所見

  • 糸球体肥大
  • メサンギウム基質↑
  • 結節性病変
  • 滲出性fibrincap, capsular drop

死因

世界では血管疾患50% 癌20%

⇔日本では癌40% 感染症17% 虚血10%

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研究

予防

DaQing study: ハイリスク群(IGT)生活習慣の介入で発症を遅らせた。減量と野菜摂取。心血管死亡↓

Finnish Diabetes Prevention Study: 肥満+IGTに介入。脂質抑制、食物繊維↑、減量⇒DM発症抑制

DPP: 肥満+IGT⇒生活習慣改善でDM発症抑制、細小血管合併症も抑制。メトホルミン投与も抑制したが、生活習慣改善の方が効果は大きかった。フォローアップ中も変わらず、初期介入が重要。

Toranomon Study: 肥満の有無にかかわらず、数%の減量でDM発症予防

αGI

STOP-NIDDM試験: 肥満+IGT⇒アカルボース300mgでDM発症抑制、体重減少、心血管イベント抑制、HTN抑制。

ACE(中国でのアカルボース試験)では心血管イベントは抑制されなかったが、DM発症は抑制していた。

VICTORY試験(日本): HTN, DLP, 肥満, 家族歴, IGTでボグリボース投与により糖尿病発症を抑制した。→0.2mgの保険適応

チアゾリジン系

チアゾリジン系:DPPでトログリタゾン投与群がメトホルミンより発症を抑制したが、重篤な肝障害が起こり発売は中止

DREAM試験:肥満+IGTにロシグリタゾン⇒DM発症抑制

Actos now for the prevention of diabetes試験:肥満+IGTにピオグリタゾン⇒DM発症抑制

GLP-1RA

SCALE obesity and prediabetes 試験: 肥満にリラグルチド3.0mgでDM発症抑制。

T2DM治療

Look AHEAD(アメリカ):肥満+T2DM⇒減量で心血管イベントに有意差なし(ただしコントロール群と減量の差がほとんどなく、筋肉量の減少や、スタチンの影響もある)

PREDIMED研究(スペイン):肥満+T2DMでカロリー制限、ナッツ、オリーブオイル⇒ナッツ、オリーブオイルで心血管イベントが抑制された。

DCCT:T1DMで強化療法は細小血管障害を抑制。ただし低血糖↑、体重↑

EDIC研究:DCCT後の観察研究。血糖コントロール差はないもののその後も心血管イベント、死亡リスク網膜症、腎症は抑制metabolic memory。

UKPDS33:新規T2DM強化療法(SU,Ins)⇒10年7.0%群細小血管25%↓エンドポイント(死亡、大血管、細小血管)12%↓ただし大血管は不明。肥満T2DM+Met(UKPDS34)⇒エンドポイントがいずれの薬剤による強化よりも減少(32%↓)大血管↓体重増加や低血糖発作も抑えられた。~さらに10年追跡UKPDS33,80、HbA1cは両群でかわらず。=legacy effect。ただし血圧ではこのlegacy effectはみられなかった。

UKPDS: T2DM診断時に強化インスリン>SUより細小血管障害が少ない、10年後も心筋梗塞抑制

KUMAMOTO study:T2DM+ins⇒強化療法(HbA1c<6.9, FPG<110,PPG120<180)で細小血管障害抑制

ACCORD試験(北米):心血管既往orハイリスクT2DM血糖血圧脂質厳格に管理、強化(HbA1c<6.0)vs7-7.9%⇒重症低血糖↑体重↑総死亡リスク↑⇒介入中止(ただし細小血管↓大血管既往なし/HbA1c<8%では大血管↓)

インスリン治療のよる厳格な血糖コントロール=重症低血糖3倍⇒心血管危険度2倍

ADVANCE試験(欧州・世界):血糖血圧管理、強化(HbA1c<6.5%)⇒細小血管障害↓大血管/総死亡は有意差なし

Steno-2 study: デンマーク微量Alb尿T2DM,血糖脂質血圧(ARB/ACEi)管理(アスピリン)⇒心血管、細小血管抑制(しかし血圧、脂質は達成しているが、血糖達成はわずか15%)⇒その後も持続。

VADT:T2DMw/10y~、強化(HbA1c-1.5%)⇒5.6yではアルブミン尿のみ↓大血管/総死亡有意差なし。10yでは大血管↓ただし、13yでは大血管有意差なし。

発症早期から良好なコントロールを目指すことで細小血管を抑制し、長期的な予後を期待できる。ただし罹病期間が長い症例に低血糖や体重増加をきたすような過剰な治療の便益は小さくまたlegacy effectも期待しがたい。

日本

JDCS:T2DM専門施設での血糖脂質血圧管理⇒ASCVDの発症は一般住民より高い。一般住民では脳が多いが、DM患者では冠動脈が多い。脳疾患のリスクは血圧、冠疾患のリスクはLDLであった。HbA1cは有意差なし。脳卒中リスクのみ↓

JDCP study:T1DM,T2DMの追跡研究。NPDRは罹病期間、血圧と相関、スタチンが保護に働いているかも!?

J-DOIT1:発症予防について、ハイリスクに電話支援を1年⇒発症率に有意差はなかったが、頻回介入では発症↓

J-DOIT2:受診勧奨、療養指導、かかりつけ医の診療支援で受診中断率が減少した。

J-DOIT3:血糖血圧脂質管理、強化(HbA1c<6.2,BP<120/75,LDL<80,TG<120)⇒強化HbA1c6.8vs7.2 BP/LDLも低値、大血管は有意差ないが、喫煙歴で調整するとイベントは強化で24%↓、脳血管58↓腎症32↓網膜症14%↓。従来群でもイベントの発生率は少なく血糖血圧脂質の統合的治療が重要

GLP-1RA

ダパグリフロジン:DECLARE-TIMI58

リラグルチド:LEADER

セマグルチド:SUSTAIN-6

デュラグルチド:REWIND(倍量)

SGLT2阻害薬

SGLT2阻害薬:心不全増悪入院↓顕性タンパク尿↓腎機能悪化↓

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計算

NNT=1/((介入前有病者数/全対象者数)-(介入後有病者数/全対象者数))

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