こんにちは。Emi(@Emi07033909)です。
内分泌専門医試験対策に内分泌代謝科専門医研修ガイドブックから、重要事項や、過去に出題された内容をまとめてみました。
最新の対策は数年分の学会誌を読んでおきましょう。
参考文献はこちらです。
内分泌専門医に絶対合格したい人はこちらも必須です。
間違いなどあるかもしれません。参照は自己責任でお願いいたします!
褐色細胞腫
高血圧症の0.5%(Ad優位)
10%は副腎外(NA優位 副腎髄質にしかPNMNは発現していないため)、悪性、両側、小児、家族性(今では40%ほどといわれている)。
血圧上昇因子:運動、ストレス、過食、触診圧迫、飲酒・排便
肥満は少ない
50%で脂質異常症、糖尿病、便秘を合併。
Howard 3徴:高血圧症、高血糖、代謝亢進+頭痛、発汗⇒循環血漿量↓=レニン↑
検査・所見
スクリーニング:AD+NAD>2, 随時尿カテコラミン・メタネフリン>2
診断
- クロニジン負荷試験 α2刺激:交感神経抑制。
- 通常ならNA下がるが、褐色細胞腫では下がらない。
- レジチン試験α1blocker 投与が降圧4分以上持続で陽性
- 24h尿メタネフリン
禁グルカゴン・メトクロプラミド→カテコラミン分泌↑=血圧↑、大量Dex
画像
- >3cm
- 造影禁忌(使うならαblockerフェントラミン⇒βblockerプロプラノロール投与)
- MRIT1low T2high
- 123I-MIBG
- FDG-PET
- 脂肪含有少なくCT>10HU
治療
腹腔鏡手術
α1blocker(α2も遮断すると血管収縮は抑制できるが、NA↑頻脈↑となるためα1blockerのみ):プラゾシン、ブナゾシン、テラゾシン、ドキサゾシン、タムスロシン、ナフトピジル
βblocker(β2を介した血管弛緩を遮断)は禁忌
副腎性褐色細胞腫関連遺伝子
- MEN2(A/B 60-70%で褐色細胞腫)
- NF1(家族性50%, 孤発50%,2%で褐色細胞腫)
- VHL
- パラガングリオーマ SDH(SDHB:腹部悪性、SDHD:頚部、多発 SDHの機能喪失)
- 90%横隔膜より下位 好発:大動脈周囲、膀胱部、腎動脈周囲、腹部大動脈分岐部Zuckerkandl小体(傍神経節)
- 10%横隔膜より上位 頸動脈小体腫瘍
VHL
常染色体顕性遺伝、20%は孤発
type1 褐色細胞腫なし 血管芽腫、RCC、NET,膵嚢胞
type2A 褐色細胞腫20%両側性、血管芽腫+、RCC-
type2B 褐色細胞腫、血管芽腫、RCC+
type2C 褐色細胞腫のみ
悪性褐色細胞腫
非クロマフィン組織(骨、肺、肝、腎)の転移があれば悪性。
ki-67 >2-5%
原発は副腎、腎門部
治療はαblocker フェントラミン。腫瘍減量術+CVD(シクロホスファミド、ビンクリスチン、ダカルバジン)
副腎不全
体重減少、食思不振、低血糖、Na↓K↑、低血圧、腋毛・陰毛(女性は100%DHEA)脱落、骨粗鬆症 皮膚色素沈着(ACTH↑POMC)
検査・所見
コルチゾール<4mcg/dl⇒ADH↑(SIADH)
rapid ACTH <15mcg/dl
CRH負荷>18(下垂体性否定、原発 or 視床下部)
PAC↓アンドロゲン↓UFC↓ACTH↑PRA↑ 尿17OHCS↓ 正常2-10mg/日
原因
特発性=自己免疫性が50%(皮質のみ障害)。
抗副腎皮質抗体 陽性率40-70% 結核でも10%で抗体陽性
感染性が40%:57%結核(皮質と髄質両方障害)、3%真菌、27%HIV
Waterhouse-friderichsen syn.=髄膜炎菌敗血症後副腎内出血
転移:肺癌、乳癌
アミロイドーシス、サルコイドーシス、副腎出血、ステロイド、抗真菌薬・麻酔薬 、抗リン脂質抗体症候群=副腎静脈血栓=副腎不全
SF-1異常症、先天性リポイド過形成症、DAX1異常症、ヘモクロマトーシス、ポルフィリン症
IPEX syn(FOXp3)T1DM, 甲状腺、下痢 XR
APS
1型 | 2型 | 3型 | 4型 |
AIREautoimmune regulator(胸腺髄質)↓ | HLADR3/4 | ||
若年 | 中年女性 | ||
Addison副甲状腺機能低下症カンジダ症 | Addison自己免疫性甲状腺疾患T1DM | 自己免疫性甲状腺疾患 | Addison |
白斑、脱毛自己免疫性甲状腺疾患T1DM AIH悪性貧血吸収不良症候群萎縮性胃炎 | 白斑、脱毛性腺機能低下症AIH悪性貧血萎縮性胃炎 | 白斑、脱毛T1DMAIH、PBC悪性貧血、ITP重症筋無力症SLE、RA、Sjogren | 白斑、脱毛性腺機能低下症Sjogren |
D/d digeorge | D/d POEMS |
クリーゼ
Addison+クリーゼ 40%の頻度。70%は感染が原因、10%はステロイド中断
発熱、抜歯、運動↑時はコートリルを1.5-3倍内服する
治療は生食、ヒドロコルチゾン100mg静注→5%ブドウ糖+100-200mgコルチゾン
先天性副腎皮質過形成
ACTH↑=副腎過形成
常染色体潜性遺伝
21-OHD 90% 高血圧はない
- 古典型 ACTH↑PRA↑17-OHP↑(新生児マススクリーニング)アンドロステンジオン↑尿17OHCS↓尿17-KS↑
- 塩類喪失型 60%出生時 Na↓K↑
- 単純男性型 外性器男性化、早熟
- 非古典型 ACTH負荷試験による17OHP↑軽度ストレスでクリーゼになりやすい。思春期早発、低身長、不妊、女性多毛、男性無精子症、副腎偶発腫。
- 女性のアンドロゲン過剰症の原因としては最も頻度が高い
- 異所性副腎遺残腫瘍
治療はヒドロコルチゾン、ミネラルコルチコイド
ステロイド代謝
コレステロールからの合成系を確認。
コルチゾール→肝・腎11βDH→コルチゾン→肝グルクロン酸抱合→尿17OHCS
11DOC(代謝されると尿17OHCS)→11βOHase→コルチゾール=11βOHDでも尿17OHCS↑
検査異常
17-OHP
- 17-OHP↑@21OHD, POR, 3βHSD, 11βOHD,早産児(11βOH↓)
- 17-OHP↓@17αOHD、リポイド過形成
尿17OHCS
- 尿17OHCS↑@Cushing、アルコール、重症うつ、肥満、11βOHD、甲状腺機能亢進症
- 尿17OHCS↓@21OHD、17OHD、Addison、下垂体機能低下、ACTH単独欠損、甲状腺機能低下症、肝硬変、腎不全
17KS
女性副腎(DHEA)から。男性は25%が精巣由来
- 尿17-KS↑@Cushing病, 異所性ACTH産生、副腎癌、21OHD, 11βOHD, 3βHSD欠損、卵巣・Leydig腫瘍、PCOS,甲状腺機能亢進症
- 尿17-KS↓@Cushing症候群、下垂体前葉機能低下、ACTH単独欠損、ステロイド治療、Addison, 17αOHD, 性腺機能低下、肝硬変、甲状腺機能低下症
先天性代謝異常
リポイド過形成 5%
Cho→プレグネノロンが障害 StAR=CYP11A1(コレステロール側鎖切断酵素)
XY女性化、HTN(-)アンドロゲン↓
11βOHD 1%
DOC↑デオキシコルチゾール↑アンドロゲン↑ DOCが弱いミネラルコルチコイド作用を示すためHTN、PRA↓K↓副腎不全(-)
17αOHD2-6%
コルチゾール↓アンドロゲン↓ミネラルコルチコイド↑HTN K↓性腺機能低下 XY女性化HTN(+)副腎不全(-)
3βHSD10%
すべてのステロイド合成障害。アンドロゲン過剰にならない XY女性化 HTN(-)K→
18OHD
ミネラルコルチコイド低下のみ
P450オキシドレダクターゼ(POR欠損)
頭蓋骨融合症、顔面低形成、大腿骨彎曲、関節拘縮、くも状指、男性化
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